太極拳のパンチとは?
太極拳の拳打は北派の拳法であり、撃ち抜く技法を基本とする。
勁なくして武術にあらず、その伝統の内勁とは?
太極拳で最も多用する蹴りはと聞かれれば、それは分脚(ぶんきゃく)であろう。
ストリートファイトで、革靴のつま先で相手の腹部を蹴るのは自然であり、効果的な技法となる。 それでは、説明しよう。
太極拳の特徴をひとつ挙げよと言われれば、それは纏絲勁だろう。
纏絲勁は脱力状態のまま張りを保ち全身をつなげる。
太極拳の化勁と發勁は、纏絲勁を抜きにしては語れない。
太極拳の源流である陳氏太極拳、その纏絲勁の本質に迫ってみたい。
「虚実」を理解することは、武術の本質を体得することに通じる。
どんなに威力のある打撃力を持っていても、
相手に当てることができなければ、効果を得ることはできない。
殴ろうと思って出されたパンチは、容易にかわすことができても、
無意識で出されたパンチは避けづらいものである。
ここに武術の難しさと、奥ゆかしさがある。
では、無意識に手が出るとは、どういう状態なのだろうか?
それでは、武術の本質を語ってみよう。
太極拳ではよく、相手の攻撃を化勁により無力化するという。
しかし、早いパンチや蹴りに対して、化勁で対処するのは容易ではない。
それを可能にするには、伝統に裏付けされた技術が必要だ。
それでは、掤捋擠按の「掤」について説明しよう。
太極拳の按は単なるプッシュではない。
按とは掤捋擠按の4番目の動作で、打のことである。
太極拳の按は下半身の纏絲勁により、強力な撃力を生み出す。
それでは太極拳の按を弓歩の姿勢で説明しよう。
太極拳において擠(じー)とは一挙に相手との間合いを詰めることだ。
相手の正中線を取る動作で、歩法のワープが含まれている。
敵の拳や、顔が瞬時に目の前に現れるほど、怖いことはない。
それでは、説明しよう。
太極拳は大衆化とともに、失われてしまった伝統がいくつかある。
弓歩で前進する場合、一旦、後ろ足に体重を戻し、
前足の踵を起点に回転している。 これは伝統だろうか?
では、説明しよう。