
無気力で芯のないような、意識が曖昧な太極拳を時折見かける。
放鬆ができており、全身の力が抜けたゆるやかな動きで、見た目は美しく整っている。しかし、どこか違和感がある。
なぜか。
それは、エネルギーが身体の中を通って外へ伝わっていく「流れ」が感じられないからである。
本来、太極拳では丹田から手へ、そして空間へと力が抜けながらも伝わっていく。また同時に、丹田から足へと力が伝わり、大地を踏みしめる感覚がある。
このような内側の働きが感じられない動きは、静かではあるが躍動感に欠ける。
極端に言えば、まるで命のないものが動いているように見えてしまう。
気が外に広がらず内に閉じこもり、意識もまた体内に留まってしまっている。
空間とつながる感覚、一体感がないため、外とのやり取りが生まれていないのである。
こうした傾向は、初心者だけでなく、時に指導者クラスにも見られる。





