蹬脚(とうきゃく)

太極拳 蹬脚  太极拳
Taijiquan Heel Kick 1

太極拳をやっている人は、一般的に言って蹴り技が苦手なようだ。

つま先で蹴るにも、踵で蹴るにしても、

力の方向が定まっていない蹴りをよく拝見する。

蹬脚は相手を制した状態で、ハンコをポンと押すように踵で蹴る。

垂直に立てた板や、壁に向かって練習するとよい。

踵を満遍なく板や、壁に当てることが大切。

 

狙いは相手の下腹、膀胱を革靴のヒールで蹴るので威力がでる。

決して強く蹴ろうとしないこと。腰の推進で押し出す感じでよい。

姿勢が正しければ、踵と大地で作用反作用のロックがかかる。

 

蹴り技は、蹴り足の筋力は極力使わないことが重要。

 

軸足の膝に溜め込んだエネルギーで、つま先を上げる。(写真を参照)

太極拳 蹬脚 太极拳
Taijiquan Heel Kick 2

つま先が上がれば、結果として膝があがる。

次は片側の尻を持ち上げていく。

「ケツを割れ」「ケツを割れ」と教わったものである。

姿勢により、蹴る踵と大地がアーチ状につながり力が逃げなくなる。

 

そして、これらの時間をコントロールしていのは

両手の指先であることは言うまでのない。

太極拳 蹬脚  太极拳
Taijiquan Heel Kick 3

 

太極拳の蹬脚は見かけより、はるかに威力がある。

決して受けたくはない蹴り技と言える。